日本でやりたいことの1つに「伝統工芸品を買いたい」を候補に入れている方も多いのではないでしょうか。この記事では日本の伝統工芸品、特に関西地方(大阪や京都)でおすすめのものを紹介します。
関西は1000年以上日本の都だった歴史があり、日本の文化の発祥地でした。今回紹介する伝統工芸品は、その時代の文化を受け継いだものです。使うことで、侍がいた時代の日本文化を感じられますよ。日本に来られる際は、ぜひお店だけでも覗いてみてください。
堺の刃物(大阪)
まず紹介するのは、大阪府堺市の「堺の刃物」です。堺市は日本三大刃物産地の1つで、約1500年以上も前から刃物づくりの歴史があると言われています。日本国内でもかなり有名で、プロの料理人用庖丁では国内シェアのほとんどを誇るほど。「鍛造」「研ぎ(刃付け)」「柄付け」の3工程それぞれの職人が一本一本手作りで仕上げられ、他産地の追随を許さない最高品質が魅力です。
最大の特徴は切れ味。日本刀の製造技術を基に作られており、石をも割ってしまうと評する人もいるくらいです。なお堺の刃物は有名なため全国各地で購入することができますが、堺市の刃物店であれば英語が堪能なスタッフがいる店舗もあり「最高の一本」を手に入れるサポートをしてくれます。
京扇子(京都)
扇子は風を仰ぐことで涼むことができる、日本で古くから使われている道具です。そのうち、京都や滋賀で作られたもののことを京扇子と言います。日本各地で扇子は販売されていますが、京扇子は繊細な造りであることが特徴で、扇骨と呼ばれる芯の数が多いことから耐久性に優れています。熟練の職人が作ることで、開閉もかなり滑らかに行うことができます。
もちろん絵柄や形がとても日本的なので、自国に帰っても日本文化を感じながら涼むことができる最高のお土産となってくれますよ。竹と和紙で作られているものが多いので、匂いも日本的です。自分用はもちろん、日本ではお祝い事やお礼のしるしとして扇子を送ることもあるので、家族や友人にプレゼントしてみてはいかがでしょうか。
信楽焼(滋賀)
忍者が実際に住んでいた滋賀県甲賀市周辺で生産が盛んな陶器、信楽焼もおすすめの伝統工芸品です。武士や忍者がいたころから作られていました。信楽焼で作られたマグカップや鍋、植木鉢など様々な陶器の商品が用意されています。
なお特におすすめなのは、たぬきの置物です。日本で信楽焼を知らない人でも、このたぬきの置物なら知っているという人が多いくらい有名です。幸運を運ぶ縁起物として、家の玄関等に飾っている方も多くいらっしゃいます。一般的なサイズのたぬきの置物は50cm程度あり、大きすぎて自国に持って帰ることが大変だと思います。店によってはミニサイズのものもあるのでそちらがおすすめですよ。
高山茶筌(奈良)
茶筅とは抹茶を作るときに、かき回したり練ったりする竹でできた道具のことです。美味しい抹茶を飲む際に必要になります。茶筅は日本各地で製造されていますが、特に高山地区で作成されている「高山茶筅」は品質が高く国内トップシェアを誇っています。
なお茶筅は濃い抹茶を作るとき用のものと、薄い抹茶を作るとき用のものとが分かれていたり、複雑なのでぜひ店頭でお買い求めいただくのがおすすめですよ。茶筅だけでは抹茶を作ることができず、その他にも道具が必要にもなりますし。ちなみに、外国人旅行客向けに抹茶の作り方講座を開いていることもあるので、参加してみるのも良いですよ。
奈良筆(奈良)
墨を使って文字を書く書道。これに欠かせないのが、ペンの役割を持つ筆です。筆は全国各地で購入することができますが、その中でも歴史と伝統があり、品質も高いとされているのが奈良県奈良市・大和郡山市周辺で作られている奈良筆です。
原料には動物の毛が使われており、機械を使わず一本一本で作業で作られます。毛質は自然ものですが個体差があり、使用する部位や採取する時期などによって変動があるものです。つまり世界に一本しかない筆を購入できるということです。ぜひ日本に来て実物を見て触って、自分好みのお気に入りの筆を見つけてくださいね。
まとめ
日本の伝統工芸品は素材やデザインは日本独自のもので施されるため、日本の文化や歴史を感じられる一品となっています。購入して自国に持ち帰れば、いつでも日本の文化を味わえるようになりますよ。